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月島の停留場まで来ると、ちょうど23番の都電が到着したところのようで、8013から降りた乗客たちが、安全地帯で信号の変わるのを待っていました。この電停は以前は「月島通八丁目」という名称で、渋谷・新宿から都心を通って、9番・11番もやってきていました。
今は折返しだけの単線の電停となり、かつての線路の上に、新しく安全地帯が設けられています。都電の路線がどんどん短縮されていくという過渡期の、ちょっと寂しい光景ですね。発車した8013と入れ替わりに到着するのは8008。今度はこれに乗って北上します。
23番の電車に揺られて、たどり着いた本所吾妻橋。ここは以前の吾妻橋一丁目と二丁目が統合された停留所です。この地点は元の「吾妻橋一丁目」で、23番と24番の分岐点。直進して行くのは、23番月島ゆきの6202。後ろには24番の電車が続いています。
こちらは、右折して吾妻橋を渡りに行く、24番の須田町ゆき6267。かつては、東向島三丁目から来た30番も、ここからは同じルートをたどっていました。頭上の架線群が蜘蛛の巣のように見えますが、これを鬱陶しく感じるか、懐かしいと思うのか…
本所吾妻橋の実際の電停は、元の「吾妻橋二丁目」の方が残った形になっています。この写真は、旧・一丁目方向を望んだところで、かつては30番の線路が、背後から合流してきていました。逆光の中に浮かび上がった電車は、24番須田町ゆきの6151。
さて、二つ上の写真で右へ分岐した24番を追いかけて行くと、前方には隅田川に架かる吾妻橋と、川沿いの高速道路が見えてきました。休日のせいか閑散としていて、左右の商店も手持無沙汰の様子。正面は朝日麦酒ですが、まだ「心の炎」のオブジェはありません。
吾妻橋の上から墨田区側を振り返ると、24番須田町ゆきの8061がやってきました。橋を渡れば台東区の浅草です。市電が吾妻橋の上を通ったのは比較的新しく、大正13年のことでした。この左手には東武の鉄橋。隅田川を下る水上バスの乗場も近くにあります。
さて、いよいよ都電完乗の最終コース。都心部を含む意外な区間が最後に残されていました。浅草から日本橋まで、22番の電車に乗ります。車の波に揉まれて、やってきたのは6052。乗客も多く、のんびりムードはありませんが、これに乗って完乗を果たしました。