所属 西暦 日付 事項 区間 距離 備考
市電 1911 明44. 8. 1 東京鉄道を買収 ⇒ ≪東京市電気局≫
東京市が東京鉄道を買収 ⇒ 東京市電気局
市電   御成門 六本木 2.1
<六本木線> ※ 市営化当日に開業
市電 明44. 8. 3   青山七丁目 中渋谷ST前 1.0
一部専用軌道  中渋谷ステーション前 は渋谷駅(旧)の北方 線路沿い東側(現在の首都高速道路下付近) <青山線>
王子 明44. 8.20   飛鳥山 大塚 2.5 ≪ 王子電気軌道 新規開業 ≫
<王電 大塚線>  専用軌道  大塚〔1a〕は現在の大塚駅前の東隣 山手線の大塚架道橋の北側 <滝野川線>
市電 明44.10.15   黒江町 門前仲町 0.5
黒江町〔2〕は福島橋を改称 後の永代二丁目   門前仲町〔1〕は後の門前仲町〔2〕と不動尊前の間 <洲崎線>
市電 明44.11. 2   原町 西丸町 0.6
原町は後の小石川原町〔1〕 ⇒ 北部原町 <巣鴨線>
市電   大塚車庫前 大塚辻町 1.1
大塚車庫前〔1〕(高等師範学校前)は大塚窪町〔1〕を改称 ⇒ 後の教育大学前   大塚辻町は後の新大塚 <大塚線>
市電 明44.12.26   赤羽橋 芝園橋 0.5
<古川線>
市電 明44.12.28   亀沢町 江東橋 1.0
亀沢町〔2〕は後の東両国緑町   江東橋〔1〕は橋の手前(西詰) <江東橋線>
市電 1912 明45. 4.30   西丸町 巣鴨橋 0.3
巣鴨橋は山手線跨線橋の手前(南詰) <巣鴨線>
市電 明45. 6. 7   桜田門 神谷町 1.8 一部復活
<虎の門線> 桜田門-虎ノ門は休止路線の復活
市電   飯倉一丁目 札ノ辻 1.7
分岐位置は飯倉坂上 <札の辻線>
市電   六本木 青山一丁目 1.3
青山一丁目〔1b〕は(後年のように左折せず)直進した御所前(青山通りの手前) 他線との接続無し <六本木線>
市電 大 1.12. 8   大手町 呉服橋 0.8 一部単線
大手町は交差点の東側か <千代田橋線> ※ 複線化は大正3年か
市電 大 1.12.15   水天宮前 伊予橋 1.6
伊予橋は橋の手前(西詰) <新大橋線>
市電 大 1.12.28   飯田橋 やきもち坂上 1.7
やきもち坂上牛込柳町と称したか(不詳)(行先表示は牛込柳町だった模様) <角筈線> ※ 『わが街…』では12月23日
市電 大 1.12.29   三ノ輪 千住大橋 1.0
<三ノ輪線> 千住大橋〔1〕は橋の直前(南詰)
市電 1913 大 2. 1.29   巣鴨橋 巣鴨車庫前 0.2
<巣鴨線>
市電 大 2. 2.26   (伊予橋) 菊川橋 0.8
伊予橋(森下町至近)は延伸と同時に廃止か  菊川橋は橋の手前(西詰) <新大橋線>
市電 大 2. 3.15   本郷三丁目 高等学校前 0.9
高等学校前は後の東大農学部前 <本郷線>
王子 大 2. 4. 1   三ノ輪 飛鳥山下 5.6
<王電 三輪線>  大部分 専用軌道  飛鳥山下〔1〕は後の栄町付近 <三河島線>
市電 大 2. 4. 5   大塚辻町 大塚ST前 0.6
大塚ステーション前は後の大塚駅前 <大塚線>
市電 大 2. 4.27   天現寺橋 恵比寿 0.9
専用軌道  恵比寿は後の伊達跡  ※ 仮名表記(ゑびす・ヱビス)も多く見られる <恵比寿線>
市電 大 2. 6. 6   やきもち坂上 若松町 0.6
若松町は 後の位置よりも少し道路を直進した先か <角筈線>
市電 大 2. 9.13   古川橋 白金火薬庫前 2.2
白金火薬庫前は後の海軍大学校前上大崎 <目黒線>
市電 大 2.10. 5 [四谷見附橋上] (-0.1)
従来の土橋上の路線を 新設の四谷見附橋(鉄製)上に移設 <新宿線> ※ 開橋式は10月5日
王子 大 2.10.31   (飛鳥山下) 飛鳥山下 0.1
<王電 三輪線>  専用軌道  終点を延伸   飛鳥山下〔2〕は東北本線の線路近く(東側) <荒川線>
市電 大 2.11.11   業平橋 押上橋 0.5
<業平線>
市電 大 2.12.28   若松町 東大久保 0.8
従来の若松町終点の手前より分岐か  東大久保ぬけ弁天前とも <角筈線>
市電   [築地角] 本願寺前 0.1
[築地角]は後の築地  本願寺前〔b〕は林病院前とも   折返線 <勝鬨橋線> 本願寺前築地は名称混用
市電 1914 大 3. 2. 6   元白金火薬庫前 目黒ST前 0.3
元白金火薬庫前白金火薬庫前を改称   目黒ステーション前は後の目黒駅前 <目黒線>
市電 大 3. 3.15   芝園橋 金杉橋 0.4
<古川線>
市電 大 3. 4. 6   本石町 常盤橋 0.3
<室町線> 本石町は後の室町三丁目〔2〕  常盤橋〔2〕は後の新常盤橋
市電 大 3. 5. 7   東大久保 角筈 1.3
専用軌道  角筈〔1〕は新宿線の新宿を改称か(紀伊國屋横) <角筈線> 角筈新宿は名称混用
市電 大 3. 6.--   八ツ山 [八ツ山橋上] 0.1
折返用の待避線 (京浜電気鉄道の特許線を借用か ⇒ 後に共用) <(品川線)>
市電 大 3. 9. 6   六本木 青山六丁目 2.2
<霞町線>
市電 大 3. 9.13   (門前仲町) 洲崎 1.1
門前仲町〔1〕は延伸の際 門前仲町〔2〕(現在の交差点)に移動  洲崎〔1〕は沢海橋手前(西詰) <洲崎線>
市電 1915 大 4. 3. 8   高等学校前 駒込肴町 0.9
駒込肴町は後の本郷肴町 <本郷線>
市電   駒込肴町 白山上 0.1
<白山連絡線>
王子 大 4. 4.17   王子 飛鳥山 0.4
<王電 大塚線>  王子〔1〕は東北本線の踏切際(西側) <滝野川線>
市電 大 4. 5.25   宇田川町 御成門 0.3
宇田川町は後の浜松町一丁目 <六本木線>

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※ 所属欄の「市電」は「東京市電気局」 「王子」は「王子電気軌道」
※ 括弧付きの日付は推定 または異説があって決め兼ねるもの
※ 事項欄の空白は「開業」を示す (「廃」は廃止 「休」は休止 「移」は移設)
※ 区間の地名には当時の停留場名と思われる名称を採用 (停留場名中の「ST前」は「ステーション前」の略)
※ 市電の前半の区間距離は『土木局統計年報』にて「哩・分・厘」表示のものを「km」に換算
  大正2年度以降の市電は『東京市統計年表』 王子電気軌道は『王子電気軌道株式会社二十五年史』による
※ 解説文中の停留場名の〔1〕〔2〕…は時代による位置の変化を 〔a〕〔b〕…は同時代に別位置に存在したものを示す
※ 線路名称は後代のものを便宜上記載 名称の使用開始時期は不詳(昭和10年代か)

※ 非営業の待避線等は載せていませんが、例外もあります。また、災害による運休等も、ここでは取り上げません。
※ 背景図の地形や鉄道は、その時代の一時期をイメージとして表現したもので、実態とは異なる場合があります。

<参考資料>
・『土木局統計年報』(内務省土木局)
・『東京市統計年表』(東京市役所)
・東京市電気局 市販の電車案内 各種
・東京の地図 各種
<参考文献>
・『わが街 わが都電』(東京都交通局)
・『東京市電気局十年略史』
・『創業二十年史』(東京市電気局)
・『電気局三十年史』(東京市電気局)
・『王子電気軌道株式会社二十五年史』